塾で成績が上がらない原因と親ができる12の対処法を小中高別に紹介

お子さんが塾に行っているにもかかわらず成績が上がらないと、どうしたものか心配になりますよね。
塾に行っても成績が上がらない原因には、以下3つのパターンがあります。逆に言うと、この3点に問題がなければ、必ず成績は上がります。
また塾で成績を上げるためには以下を意識すると良いでしょう。
【塾で成績を上げるために意識すべきこと】
- これまでの授業も含めて復習を徹底する
- 塾の先生に授業の理解度について相談する
- 塾に行く回数を増やす
- 短期講習や特別講座を受講する
- 質問しにくくて困っているという状況を塾に相談する
- 少人数制クラスに変更する
- 塾に行く目的と必要性について子どもと話し合う
- 一緒に家庭学習し、わからないポイントを探して調べてみる
- 家庭学習の方法を塾で指導してもらう
- 家庭学習のスケジュールを決める
- 集中して学習できる環境を整える
- 家庭学習の必要性と方法について子どもと話し合う
この記事では、塾に行っても成績が上がらない3つのパターンについて、お子さんに何が起こっているのかを詳しく解説します。併せて、原因別の対策も具体的にご紹介します。
この記事を読むことで、塾に行っても成績が上がらないのは何故かということが理解でき、どう対応すべきかが明確になります。
また、以下についても詳しく解説するため、原因を探るためにはまず何をすればよいのか、転塾についてどう考えればよいのか、ということもわかります。
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- 塾で成績が上がらない原因を見極める方法
- お子さんに合った塾形態の選び方
- 転塾するか否かの判断ポイント
塾で成績が上がらないときにクレームを入れて辞めるのは避けるべき
塾に通っていても子どもの成績がなかなか伸びないと、塾にクレームを入れたくなる方もいるかもしれません。
しかし、成績が上がらないからといって、すぐにクレームを入れて辞めるのは避けましょう。
成績が上がらない原因は、必ずしも塾の指導方法や講師のスキルにあるわけではないためです。
塾以外の原因で成績が伸び悩んでいる場合、別の塾に入ったとしても成績が上がらないおそれがあります。
子どもの成績が上がらないと悩んでいる方は、塾を辞める前にまず原因を探ることからはじめましょう。
塾で子どもの成績が上がらない3つのパターンと9つの原因
塾に行っても成績が上がらない原因は様々ありますが、以下3つのパターンに集約されます。
それぞれの内容について、お子さんに何が起こっているのかということを詳しく解説していきます。
1.塾の授業と学力のレベルが合っていない
一つ目のパターンは、塾の授業と学力のレベルが合っていないということです。授業と学力のレベルが合っていないと、知識を増やしたり思考力を向上させることが難しいため、成績が上がりません。
原因は、以下のようなものがあります。
塾の授業についていけない
塾の授業についていけないと、教わった内容を理解することができないため、成績は上がりません。
塾の授業についていけないというのは、お子さんにとって授業が難しすぎたりスピードが速いということであり、学力が足りないということの表れです。
成績を上げるためには、授業内容をしっかりと自分のものにして、問題が変わっても解けるという状態になる必要があります。
しかし学力以上の授業を受けてしまうと、先生の言っている意味が分からない・理解する前に授業が進んでいってしまうということが起こり、授業内容が自分のものにならないのです。
お子さんの学力を正確に把握せず、またはとにかく成績を上げたいという思いによってレベルの高い塾に入れてしまうと、こうなる確率が高いでしょう。
塾の授業内容が既にわかっていることばかり
前述の原因とは逆に、学力に対して塾の授業レベルが低く、既にわかっていることばかりだという場合も、成績が上がらない可能性が高くなります。
なぜなら、新しい知識や思考力が身に付かず、これまで以上にパフォーマンスを上げることにはつながらないからです。塾の授業が学校の授業の復習になるものの、それが自分でできる程度の内容になってしまっている状態だといえます。
2.わからないことをそのままにしてしまう
二つ目のパターンは、塾の授業でわからないことをそのままにしてしまうということです。わからないことをそのままにしてしまうと、曖昧な理解のまま学習を進めることになり、うまく積み重ねができないため、成績が上がりません。
原因は、以下のようなものがあります。
先生に気軽に質問できる環境がない
塾の授業で先生に気軽に質問できる環境がないと、わからないことがそのままになってしまいます。
そうなると、曖昧な理解のまま次の授業に進むことになり、わからないことが積み重なって、教わった内容を理解するのがどんどん難しくなってきます。
塾の時間割がタイトだったり、先生に余裕がなかったりして、質問する時間が取れないということはないでしょうか?また、先生との関係性によっては、苦手意識を持っている場合もあるかもしれません。
集団の中で気後れしてしまう
クラスの人数が多い集団塾の場合には、わからないことがあっても質問するのに気後れしてしまうというお子さんもいます。
特に引っ込み思案だったり緊張しやすいお子さんでは、以下のような気持ちによって上手く質問できず、わからないことがそのままになってしまうことがあるのです。
- みんなの前で発言するのが怖い
- 自分の質問は的外れではないかと不安になる
- 先生に話しかけるのが気恥ずかしい
集団の中で学習するということが子どもの負担になっていないかどうかという点に、気を配る必要があります。
わからなくても「まあいいか」と思ってしまう
塾の授業でわからないことがあってもそこに問題意識をもたず、「まあいいか」と思って流してしまうと、成績は上がりません。
わからないことが積み重なると、そのうち塾の授業全般が理解できないという事態に陥る可能性があります。そうなってしまってから挽回するのは非常に大変ですし、最悪の場合にはそれでも「まあいいか」と、塾に行ってもただ座っているだけということになってしまうかもしれません。
このケースでは、子どもが塾に行くことや成績を上げることの必要性を認識していない可能性があります。
成績が上がらなくても全く気にする素振りがない・子ども自身ではなく親の意思で塾に通わせている、などという場合には、要注意です。
そもそも何がわからないのかわからない
塾の授業について質問しようにも、そもそも何がわからないのかわからないというパターンもあります。
このパターンの根底には、学力が不十分だということがあります。塾の授業の基礎となる学校での学習について、その内容を理解した上で、自分は何をどこまでわかっているのかと判断するのが難しい状態だということです。
この場合には、お子さんがはっきりと「わかる」と言える段階まで遡って学習することが必要になってきます。
3.家庭学習をしていない
三つ目のパターンは、家庭学習をしていないということです。家庭学習をしないと、塾の授業を自分で使えるレベルで身に付けることができないため、成績が上がりません。
原因は、以下のようなものがあります。
家庭学習の習慣がついていない
家庭学習をする習慣がついていない場合には、学校の授業の復習や塾の宿題にしっかりと取り組めないため、なかなか成績が上がりません。
継続的に学力を高めていくためには、毎日計画的に、かつ自分でその計画を立てて学習を積み重ねていくことが欠かせないのです。
「日常的に家で勉強する」ことが当たり前になっておらず、宿題があるときだけ・気が向いたときだけ、になっていませんか?

家庭学習しやすい環境が整っていない
習慣的に家庭学習できているものの、それに適した環境が整っていないという場合には、せっかく取り組んでいるのに成果が上がらないことがあります。
例えば、テレビやスマホが近くにあって気が散ってしまう・寝る間際に取り組もうとするため眠気が強い、などに心当たりはありませんか?家庭学習では、習慣化することと同時に、いかに集中できる環境を作るかが大切になります。

塾に行ったことで勉強した気になっている
塾に行ったことで勉強した気になり、家庭学習に至らないというお子さんもいます。
目的が「成績を上げること」ではなく「塾に行くこと」になってしまっており、それが果たせただけで満足してしまうというケースです。この場合には、塾に行っておけばそれだけで大丈夫だと考え、家庭学習の必要性を認識していない可能性があります。

塾で成績が上がらない原因を解消するために親ができる対策12選
塾に行っても成績が上がらない原因がわかったところで、ではどうやって対策すればよいのか?ということを解説していきます。それぞれの原因に応じて解説しますので、「うちの子はこれが原因かも」と思った部分を重点的にご覧いただければと思います。
また、どうしても問題解決できなければ転塾が必要になることもありますが、安易な転塾はお子さんの負担になる割にあまり効果が得られない場合も少なくありません。そのためここではまず、今の塾に通い続けながらできる対策について見ていきましょう。
「塾の授業と学力のレベルが合っていない」場合の4つの対策
塾の授業についていけないのであれば、学力を上げるか授業内容を調整する必要があります。一方、学力に対して塾の授業レベルが低いのであれば、新しい知識を得るためには塾をどう活用すべきか考えていくことになります。
そのためには、以下のような対策が効果的です。
これまでの授業も含めて復習を徹底する
学力を上げる上で最も大切なことは、復習の徹底です。授業で習った知識や考え方は、繰り返し使うことで定着していくためです。
塾の授業についていけないのは、これまでに学んできた授業内容を理解できていないということの表れです。そのため、今受けている授業に加えて、これまで曖昧にしてきた部分もしっかりと復習する必要があります。
以下のような方法で、復習を徹底しましょう。
- 教科書やプリントを読み返す
- ノートを読み返し、曖昧な部分を調べ直す
- 問題集やテストを解き直す
- 暗記ノートや単語カードを作る
ちなみに予習については、「復習の習慣がついて授業の内容がわかるようになってきた」というところから始めればよいので、今の段階では復習に集中して大丈夫です。
復習が大切なのはわかったけれど、いつやるのがベストなの?という疑問に答えてくれる研究結果があります。
カナダの大学で、1時間の講義を行った後に被験者の記憶量と復習による効果を測定するという実験が行われ、以下のような結果が得られました。
- 復習をしない場合、講義から2日後に50~80%の記憶を失い、30日後にはほぼ全てを忘れる
- 講義から24時間以内に10分の復習をすると、記憶がほぼ100%戻る
- 講義から1週間後に2回目の復習をすると、5分で記憶を取り戻せる
- 講義から1ヶ月後に3回目の復習をすると、2~4分で記憶を取り戻せる
<黒線は復習をしなかった場合の記憶量・黄色線は復習をした場合の記憶量>
出典:ウォータールー大学
この研究結果を参考にすると、授業の内容をしっかりと覚えるためには、「24時間以内」「1週間後」「1ヶ月後」のタイミングで復習することが効果的だといえます。

塾の先生に授業の理解度について相談する
「もしかして塾の授業を理解していないかも」と思ったら、塾の先生に相談してみましょう。
「授業の内容が理解できているのか心配なのですが、先生からみてどうでしょうか?」と尋ねてみることをおすすめします。
塾の先生は、お子さんの授業中の反応や宿題・テストの達成度から、理解度についての見解を示してくれます。そこでやはり理解度が今一つだということがわかれば、対策についても一緒に考えてくれるはずです。
個別指導塾であれば、子どもの状況に応じてある程度授業内容を調整することができますし、集団塾ではそれが難しいにしても面談や宿題の調整といったフォローは可能です。
塾に行く回数を増やす
塾に行く回数を増やして理解度の向上を目指すという方法もあります。
塾の授業回数が増えれば、1回あたりの進度が緩やかになり、余裕をもって取り組むことができるようになります。また、授業のインターバルが短くなることによって、前回の記憶がより多く残っている状態で授業を受けることができるため、内容を理解しやすいというメリットもあります。
注意点として、闇雲に塾の授業を増やすことで復習の時間が確保できなくなってしまっては、理解度が深まりません。お子さんにとって負担のない回数を検討することが大切になります。
短期講習や特別講座を受講する
学力に対して塾の授業レベルが低いという場合には、短期講習や特別講座を追加してみましょう。
短期講習や特別講座では、目的が明確に設定されています。例えば、苦手意識のある科目の集中講座や、難関校の受験対策講座など、より成績を上げるために必要な内容を選んで深く学ぶことができます。
また、通常の授業とは異なるクラスメイトと一緒に授業に参加することによって、よい刺激を受けて学習意欲が向上する可能性もあります。
これらによって、新しい知識やより高度な思考力を身に付けることができれば、成績が上がっていくはずです。
「わからないことをそのままにしてしまう」場合の4つの対策
わからないことをそのままにしてしまう場合には、疑問点を明確にして自分で調べたり、先生に質問する必要があります。
そのためには、以下のような対策が効果的です。
質問しにくくて困っているという状況を塾に相談する
疑問点は認識できるものの塾の先生に質問できないという場合には、その状況を塾に伝えて相談してみましょう。
塾の先生は、なぜ質問しにくいのかという理由と対策について、一緒に考えてくれるはずです。
その結果、意識的にお子さんに声をかける・宿題の内容を一緒に確認するなど、質問しやすい環境を整えていくことが可能になります。
少人数制クラスに変更する
クラスメイトの前で発言できないために質問できず、そもそも集団の中では委縮してしまうという場合には、少人数クラスへの変更を検討してもいいかもしれません。
集団の中にいるというだけで緊張し、消耗してしまうようであれば、本来の目的である学習にエネルギーが向かないためです。
お子さんがリラックスして参加できる授業形態を探すのが、理解度を深めて成績を上げることにつながっていきます。
塾に行く目的と必要性について子どもと話し合う
わからないことをそのままにしても問題意識を感じないという場合には、子どもが塾に行くことや成績を上げることの必要性を認識していない可能性があります。本人がどう考えているかについて確認し、改善が必要だということを共通理解できるように話をしてみましょう。
ここで大切なのは、成績が上がっていないことを責めないということです。できていないことの指摘から入ってしまうと、子どもが心を閉ざしてその後の話し合いが成り立たなくなる可能性もあるため、あくまでもフラットな状態で子どもの気持ちを聞きたい、一緒に考えたいという姿勢でいることをおすすめします。
もし、反抗期で話し合い自体が難しいということであれば、兄弟や塾の先生など、子どもが話しやすい相手に気持ちを確認してもらうとよいでしょう。
一緒に家庭学習し、わからないポイントを探して調べてみる
そもそも何がわからないのかわからないという場合には、一緒に家庭学習をしてみてわからないポイントを探し、調べてみることをおすすめします。
具体的には、宿題やテストの中で解けない問題について、なぜつまづいているのかをチェックし、テキストのどこに戻れば解決するのかを示しましょう。
この手順を繰り返すことで、わからないことを発見して解決する方法が徐々に身に付き、学力が上がっていきます。
ただしこの方法は、子どもの授業内容が保護者にも理解できるレベルであることが前提になります。もし保護者では対応が難しいということであれば、無理せず塾の先生に相談しましょう。
「家庭学習をしていない」場合の4つの対策
家庭学習をしていない場合には、子どもが主体的に家庭学習することを習慣づけていく必要があります。
そのためには、以下のような対策が効果的です。
家庭学習の方法を塾で指導してもらう
まず効果的なのは、塾の先生に家庭学習の方法を指導してもらうことです。
復習や宿題のやり方について説明したり、子どもに合った量と内容に調整してもらえれば、家庭学習に取り組みやすくなります。併せて家庭学習の重要性について話してもらえれば、意欲も向上するでしょう。
家庭学習のスケジュールを決める
家庭学習を習慣化するためには、スケジュールを決めて一日の流れの中にしっかりと組み込んでしまうことが効果的です。
いつ・どの位の長さにすべきかということは、お子さんの状況によって異なります。生活リズムに合わせて、集中して必要な課題を消化できるスケジュールを検討しましょう。
一般的に子どもの集中力が持続する時間は以下と言われています。
- 小学生:15分程度
- 中学生:30分程度
- 高校生:45分程度
また、連続して60分間勉強するよりも、休憩を挟んで「15分×3回(計45分)」勉強した方が、テストの点数がよかったという研究結果もあります。
【効果的な家庭学習のタイミング例】
- 帰宅後、何よりも先に行う(終われば自由時間というモチベーション)
- 朝、登校前に行う(誘惑が少なく集中しやすい時間帯)
- 終わったらすぐ寝るという時間帯に行う(記憶の定着に有効、終わりが決まっていて集中しやすい)
- 1日の中で小分けにして行う(1回毎の時間が短いため負担感が少なく、集中しやすい)
これらのことから、集中できる時間はそう長くないということを理解した上で、適宜休憩を挟みながら家庭学習をするのが効果的だといえます。
集中して学習できる環境を整える
家庭学習のスケジュール化と同時に、集中して取り組める環境を整えることも欠かせません。
以下のような点に配慮して、なるべく気が散らないようにしましょう。
- 目に入る場所に勉強道具以外のものを置かない
- スマホはサイレントモードにする
- 必要なとき以外は話しかけない
- 本人が気になるレベルの雑音は避ける
- 身長に合っていて座り心地のよいデスクと椅子を使う
- 室温/湿度を快適な状態にする
家庭学習の必要性と方法について子どもと話し合う
色々と工夫しても家庭学習が身につかないという場合には、子どもがその必要性を認識していない可能性があります。そうであれば、なぜ家庭学習が必要なのかということを伝え、子ども自身がどうすればできるようになると思うかについて聞いてみましょう。
具体的には、まず家庭学習のメリットを伝えてください。「成績が上がる」や「わかるようになって面白い」など、お子さんに響きやすい言葉を選ぶとよいでしょう。
そして、いつどのように取り組めば続けられそうか、できるだけ本人が決められるように話し合ってください。自分で決めたということが、モチベーションを維持することにつながります。

【小中高校生別】塾に行って成績を上げるための対策
塾に行っても成績が上がらないパターンはここまでに解説した3つですが、子どもが小中高校生のどの段階かによって、背景が少々異なります。
そのため、対策の柱となる部分にも以下のような違いが出てきます。
それぞれの内容について、解説していきます。
小学生では学習の目的と方法を理解することが必要
小学生では、何のために勉強するのかという「目的」とどのように勉強するのかという「方法」を理解することが必要になります。
小学生は塾云々以前に、勉強に出会ったばかりの初心者です。勉強のやり方もわからなければ、なぜこんなことをやらされているのかもわからないことがあります。
そのため、まずは「勉強すればどんなよいことがあるのか」を教えてあげてください。色々なことがわかって面白い、なりたい仕事に就ける可能性が高くなる、などお子さんに響く内容で説明するとよいでしょう。
そして、一緒に家庭学習をしてください。読んだり覚えたりする、わからないことを調べる、問題を解いてみるという流れを示すことで、勉強のやり方がわかってくるはずです。

中学生では主体的な学習習慣を身につけることが大切
中学生では、主体的な学習習慣を身につけることが大切になってきます。
中学生になると、何のために勉強するのかということは理解できているはずなので、それを自分の力で計画的に進めていくことを目指します。それができると、受験や生涯学習の基礎が整うからです。
そのため、塾の先生と協力しながら、家庭学習を習慣化しましょう。併せて、学習上の課題も自分で発見できるように、塾の授業の理解度をしっかりと確認するようにしてください。

高校生では目的とレベルに合った授業選びがポイント
高校生では、塾の授業を目的とレベルに合わせてうまく選ぶことがポイントになってきます。
中学生までにある程度家庭学習が習慣化できているとして、高校生で成績が上がらないのであれば、塾の授業をうまく活用できていない可能性が高いです。
そのため、塾の先生と一緒に授業の理解度や成果を確認し、目的(テストの点数アップや受験対策など)を果たせそうかどうか検討しながら授業内容を調整するようにしましょう。

塾に行っても成績が上がらない原因を見極める方法
次に、塾に行っても成績が上がらない原因について、我が子の場合にはどれが当てはまるのかを見極める方法について確認しておきましょう。
以下のような方法によって、どこに問題があるのかを知ることができます。
それぞれの内容について、解説していきます。
子どもの話を聞く
まず基本的な方法としては、子どもに塾や学習についての話を聞いてみるということです。
これによって、学習上の困りごとを抱えていないか・成績が上がらないことに対してどのような認識でいるのかということがわかります。
以下のような内容について、尋ねてみましょう。
- 塾の授業についてどう思うか
- 塾でわからないことを質問できているか
- 現在の家庭学習習慣についてどう思うか
- 今の成績に満足しているか
注意点としては、責めたり一方的に質問攻めにしないことです。また、保護者以外の方が素直に話せるという場合には、兄弟や先生にお願いして聞いてもらってもよいでしょう。大切なのは、偽りのない本心を引き出すということです。
テストや宿題の内容を確認する
塾のテストや宿題の内容を確認するのも効果的です。
これによって、授業に対する理解度や家庭学習の質を知ることができます。
例えば、テストの点数が悪いようであれば、授業内容をよく理解できていない可能性が高いです。また、宿題が中途半端になっている場合には、家庭学習が不十分だと考えられます。
学習している姿を観察する
家庭学習や授業参観の際に、学習している最中の姿を観察してみましょう。
以下のような様子が見られたら、それが成績が上がらない原因かもしれません。
塾に問い合わせる
塾での様子について、先生に問い合わせることも欠かせません。
なぜなら、家庭での様子だけではなく、塾で子どもがどう過ごしているか、先生から見た問題点は何かという情報を得ることが、成績が上がらない原因を特定するために必要だからです。
塾の先生に、「成績が上がらないことを心配しているのですが、何か改善した方がよいことはありますか?」と尋ねてみましょう。
学校の通知表の内容を詳しく確認する
最後にとても大切なのは、学校の通知表の内容を詳しく確認するということです。
なぜなら、通知表の内容によっては、成績が上がらない原因は塾がどうこうではなく学習態度にあるかもしれないからです。
通知表の評定(1・2・3・4・5のことです)は、以下3つの観点から決められます。
- 知識・技能
- 思考・判断・表現
- 主体的に学習に取り組む態度
このうち知識や思考に関しては塾に行くことで高められますが、主体的に学習に取り組む態度は自分の力で何とかするしかありません。
主体的に学習に取り組む態度は、通知表の項目に「主体的に〇〇しようとしている」「意欲的に〇〇しようとしている」などのように表現されています。
この項目の評価が低いようであれば、塾で勉強しているだけでは成績は上がりません。学校で真摯に粘り強く学習に取り組む姿勢をアピールする必要があります。
成績が上がらない際に一番よくないのは転塾を繰り返すこと
塾に行っても成績が上がらない場合には、転塾した方がよいのではないかと考えますよね。
ですが、安易に転塾したり、転塾を繰り返すことは、おすすめできません。
まず、転塾して学習環境が変わることは、子どもに少なからず負担をかけます。新しい環境に慣れ、学習に専念できるようになるにはある程度の時間がかかるのです。
また、成績が上がらない原因によっては、転塾しても解決しないかもしれません。例えば家庭学習が身についていないのであれば、転塾しても意味がありませんよね。
このように、転塾についてはよく検討した上でどうしても必要な場合のみ、という認識でいなければ、転塾したはいいが余計に成績が下がってしまったということになりかねません。
成績が上がらない場合に転塾するか否かの判断ポイント
それでは、気になる転塾について、するべきか否かをどう判断したらよいのかということを解説しておきましょう。
まずは以下の判断ポイントを確認してみてください。
その評価を基に、以下のように判断されるとよいでしょう。
- ①~⑤全て「NO」⇒転塾を前向きに検討する
- ①②が「NO」⇒転塾を視野に入れつつ対策を講じる
- ③④⑤が「NO」⇒すぐには転塾せず状況の改善を試みる
判断ポイント①~⑤全て「NO」:転塾を前向きに検討する
判断ポイントの全てが「NO」である場合には、転塾を前向きに検討することをおすすめします。
目的と学力に見合っていない上に、それを補うためのサポート体制も不十分だということになり、通い続けても成績を上げられる可能性がかなり低いといえるからです。
判断ポイント①②が「NO」:転塾を視野に入れつつ対策を講じる
目的と学力に見合っているかというと少々疑問だが、サポート体制は充実しているという場合には、転塾を視野に入れつつもまずはこの記事で解説した対策を講じてみましょう。
塾の先生の協力を得て、授業の内容を調整したり家庭学習の質を上げることができれば、成績が上がる余地が残されているからです。
それでも状況が変わらなければ転塾を検討する、という流れをおすすめします。
判断ポイント③④⑤が「NO」:すぐには転塾せず状況の改善を試みる
サポート体制は今一つだが、目的と学力に見合った塾であるという場合には、すぐには転塾せず状況の改善を試みましょう。
ひとまずお子さんの段階に合った授業を受けていて、それをある程度理解できているという状況であれば、転塾を急ぐ必要がないからです。また、塾側の対応はアプローチすることによって変えられる可能性があります。
成績が上がっていないことについて相談し、先生の協力を得られるように働きかけてみてください。複数回アプローチしても状況が変わらないということであれば、転塾を検討しましょう。
成績を上げるための塾の選び方
成績を上げるための塾の選び方として、以下の3つを紹介します。
- 目的を明確にする
- 体験授業を受ける
- 授業形式で選ぶ
それぞれ詳しく解説します。
目的を明確にする
小学生・中学生・高校生問わず、最初は必ず目的を決めましょう。目的を決めないと子どもにあわない塾を選んでしまい、成績が伸び悩んでしまいます。
塾の目的は以下のようにさまざまです。
- 苦手科目を克服したい
- 受験対策がしたい
- 定期テストで高得点をとりたい
- 授業の予習復習がしたい など
できるだけ成績を上げるには、本人と保護者が話し合い、なんのために塾に通うのか決めることが大切です。目的が決まれば、該当している授業形態やコースのある塾を探しましょう。
体験授業を受ける
子どもの学力や性格にあう塾か把握するために、必ず体験授業を受けましょう。
ホームぺージや資料だけでは塾の雰囲気や講師との相性などを確認できません。実際に授業を受けることで、子どもの成績が上がりやすい塾を見つけられるようになります。
体験授業を無料で実施している塾は多くあります。複数の塾の体験授業を受け、子ども自身がよいと思える塾に行くことで、成績を上げられるでしょう。
授業形式で選ぶ
塾によって授業形式が異なるため、子どもにあうものを選びましょう。
塾の授業形式は主に以下の2つがあります。
集団塾 | 【特徴】 ・多数の生徒と授業を受ける方式 【メリット】 ・計画的に学習を進められる ・周りから刺激を受け、学習意欲が向上する 【デメリット】 ・苦手分野を個別でサポートしてもらいにくい ・人間関係に悩むことがある |
---|---|
個別指導塾 | 【特徴】 ・1対1で授業を受ける方式 【メリット】 ・一人ひとりの状況にあわせた指導を受けられる ・学習プログラムを柔軟に変更できる 【デメリット】 ・競い合う相手がいない ・料金が高い傾向にある |
子どもの性格によってそれぞれ向き不向きがあります。
以下でどちらのほうが成績が伸びるか判断基準をするので、ぜひチェックしてみましょう。
【チェックリスト】集団塾と個別指導塾どちらのほうが成績を上げやすい?
塾に行っても成績が上がらない原因を作らないためには、子どもの個性に合った塾を選ぶことが大切です。
塾には大きく分けて集団と個別指導の2種類がありますが、お子さんに適しているのはどちらのタイプでしょうか?以下のチェックリストを参考にしてみてください。

集団塾が向いている子どもの特徴
集団塾に向いているのは、基礎学力があり、わからないことを積極的に質問できるお子さんです。
集団塾では決められたカリキュラムに沿って授業が進むため、内容を理解し、わからなければその場で解決できないと、ついていくことが難しいからです。
また、個別対応があまり充実していないこともあるため、自分の力で家庭学習できるお子さんだと安心です。
メリットとしては、複数のクラスメイトと一緒に授業を受けることになるため、競争心が強くコミュニケーションが苦にならないお子さんであれば、仲間からよい刺激を受けて学習の効果が上がりやすくなります。
そして、集団塾では既定のカリキュラムの中から参加できるものを選ぶケースが多いため、塾に合わせてスケジュールを調整することが必要になります。
個別指導塾が向いている子どもの特徴
個別指導塾に向いているのは、学力に自信がなかったり、苦手科目があるお子さんです。また、家庭学習の習慣がついておらず、まずはそこから指導してほしいというケースにも適しています。
個別指導塾では、先生一人に対する生徒数が少なく、その子の状況に合わせたきめ細やかな授業が可能になるからです。マイペースなお子さんでも伸び伸びと学習できるでしょう。
先生が身近にいて、一緒に授業を受ける生徒も少ないことから、人見知りや引っ込み思案のお子さんでもわからないことを質問しやすい環境です。
そして、通塾の日程を都合に合わせて選べることが多いため、部活や習い事などに応じて自由にスケジュールを組みたいというお子さんでも通いやすいでしょう。


まとめ:塾に行っても成績が上がらない原因を見つけて子どもに合った対策を
塾に行っても成績が上がらない原因は様々ありますが、以下3つのパターンに集約されます。
さらに、塾に行っても成績が上がらないのであれば、原因に応じて以下のような対策を講じることが必要です。
このような対策の柱となる部分は、子どもが小中高校生のどの段階かによって、以下のように異なります。
塾に行っても成績が上がらない原因について、我が子の場合にはどれが当てはまるのかということは、以下のような方法によって見極めることができます。
塾に行っても成績が上がらない原因を作らないためには、子どもの個性に合った塾を選ぶことが大切です。また、安易な転塾や転塾を繰り返すことは、子どもに負担がかかる割に効果的ではない場合も多いため、注意してください。
転塾するか否か判断するためには、「目的と学力に見合った塾かどうか」「サポート体制が充実しているかどうか」という観点から、よく検討しましょう。
- 塾の授業と学力のレベルが合っていない場合は、授業の復習を徹底したり講師に相談したりする
- わからないことをそのままにしてしまう場合は、質問しにくくて困っていることを塾に相談する
- 家庭学習をしていない場合は、学習のやり方を塾で教えてもらい、勉強に集中できる環境を整えるようにする

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