大学入試に内申点は関係ある?志望校合格への影響度を解説

「そもそも大学受験で内申点って重要なの?」
「部活動ばかりに専念して、内申点は低いけどこのままで大丈夫かな?」
内申点が低い場合、大学入試の合否にどのような影響があるか、不安に思われている方もいるのではないでしょうか。
大学入試には、一般選抜・総合型選抜・学校推薦型選抜に別れますが、それぞれの選抜形態で、内申点の重要度は異なります。
このように、学校推薦型選抜に出願しない限り、調査書(内申点を含む)の重要度はそこまで高くないため、完璧を目指す必要はありません。
しかしながら、
- 大学や学部、選抜形態によっては調査書(内申点を含む)が重要になってくる
- 一般選抜であっても、今後は調査書(内申点含む)の重要度が高まる可能性がある
ことからも、内申点が低くなりすぎないように、ポイントを抑えた上で努力することは重要です。
今回の記事では、「大学入試において、どういう場合に内申点って重要になってくるの?」という点から、内申点の仕組み、そして内申点を上げていくために意識しておくべきポイントまでを一挙解説していきます。
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- どういう場合に内申点が重要か
- 内申点の仕組み
- 学校の勉強以外にもやらないといけないことが多い中で、内申点を高めるためのポイント
大学受験は「内申点」を含む「調査書」が結果に影響を与える
大学入試において「内申点」が重要なのかどうか、気になると思いますが、実は「内申点」は「調査書」の一部であり、調査書全体が大学入試の合否に影響を与える点に注意が必要です。
そもそも内申点とは、試験の結果や授業態度などをもとに決定された教科ごとの成績を点数化したものです。
大学入試において、内申点は正式には「評定」と呼ばれますが、評定(内申点)は「調査書」(いわゆる内申書)に記載され、在籍する高校から志願する大学に提出されます。
そして、調査書には、評定(内申点)だけでなく、以下の項目が掲載されます。
- 生徒の基本情報(氏名・性別・生年月日・住所・学校名など)
- 各教科・科目等の学習の記録(科目・学年ごとの評定、単位数など)
- 各教科の学習成績の状況(評定平均)
- 学習成績概評(3年間の成績を科目別に5段階評価した数値の合計を科目数で割り、平均値でランク分けしたもの)
- 総合的な学習の時間の内容・評価
- 特別活動の記録
- 指導上参考となる諸事項(部活動や資格など)
- 備考
- 出欠の記録
ここで注意が必要なのは、調査書には内申点(評定)だけでなく、課外活動の実績を記載する箇所な様々な項目が設けられており、大学入試においては内申点以外の項目を含めて総合的に評価されるということです。
そのため、「内申点(評定)が合否に関係するか」だけでなく、「それ以外の項目を含めた調査書全体が合否にどのように影響するか」という広い視点で捉える必要があるのです。
【選抜形態別】2022年現在の調査書(内申点含む)が大学受験へ与える影響
冒頭でも触れましたが、大学や入試(選抜)形態によって、調査書(内申点含む)がどの程度合否に影響するかが変わります。大学受験の選抜形態は、以下の3つがあり、その中でも特に、「学校推薦型選抜」において内申点は重要です。
それでは3つの選抜形態ごとに、調査書(内申点含む)の重要性を詳しく解説していきます。
一般選抜(旧一般入試)の場合は殆ど影響がないと考えて良い
主に学力試験の結果によって評価される一般選抜においては、内申点が記載されている調査書は大学に提出されますが、参考程度として扱われることがほとんどです。
2021年の一般選抜においては、調査書を点数化し、選抜における重要な項目として明確に示している大学の数は、国公立大学・私立大学をあわせた全体のうち、2割程度と見られています。
ここでいう点数化とは、調査書を大学ごとに独自の基準で点数化し、大学共通テストや大学ごとの学力試験の点数と合算し、志望者を評価することをいいます。
そして、点数化している大学の中でも、
- 国公立大学の場合、配点比率5%未満の大学が約8割
- 私立大学の場合、配点比率が20%以上の大学が2-3割
であり、配点比率が低い場合がほとんどです。
以上からも、一般選抜においては、調査書・内申点の影響は一部の大学やケースに限られるといえます。
【注意】調査書(内申点を含む)が重要なケースあり | 一方で、一部の大学では、下記のようなケースがあるため注意が必要です。
調査書(内申点を含む)を重要視している大学の見分け方については、一般選抜(旧一般入試)で調査書(内申点含む)が受験に影響を与える大学を見分ける方法で解説していきます。 |
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総合型選抜(旧AO入試)の場合も影響があまりないと考えて良い
総合型選抜とは、面接やプレゼンテーションなどを通じて、大学のアドミッションポリシーと志望者の志望度合いの合致度を評価し、合否が決定される選抜形態です。
そうした総合型選抜の場合、調査書の成績を出願要件としている大学は一部に限られます。
また、調査書を評価項目の1つとして考慮する場合も多いですが、学校の授業の成績よりも、課外活動の実績を評価したり、面接やプレゼンテーションによって意欲や思考力を評価することに重きが置かれています。
そのため、総合型選抜の場合、調査書(内申点を含む)の影響はあまりないと考えて良いでしょう。
調査書(内申点を含む)が重要な大学の見分け方 | 一方で、一部の大学では、調査書(内申点を含む)が重要になってくる場合もあるため注意が必要です。 ドリコムアイ.netでは、都道府県ごとの大学一覧が表示された上で、成績基準の列や備考欄で、調査書や評定平均がどのような位置付けにあるかを確認できます。 志望校が特に決まっていない場合は、自分が住んでいる地域の大学や興味のある大学・学部について、確認してみましょう。 |
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学校推薦型選抜(旧推薦入試)の場合は大きく影響があるので注意
出身学校の推薦に基づく学校推薦型選抜においては、調査書(内申点を含む)は非常に重要です。
大学によって選考方法は異なるものの、学校推薦型選抜においては、主に調査書及び面接の内容によって評価され、合否が決まります。
また、大学によっては評定平均が一定以上であることを出願要件にしていることがあり、その場合、内申点が基準を超えない場合出願できない可能性があるのです。
そして、学校推薦型選抜には、指定校制と公募制の2種類が存在しますが、指定校制の場合は大学と高校の信頼関係に関わるため、評定平均が出願要件になっているケースがほとんどです。
したがって、学校推薦型選抜での出願を検討している場合や、選択肢として残しておきたい場合などは、調査書(内申点を含む)を高めるための対策が必要です。
調査書(内申点を含む)が重要な大学の見分け方 | 学校推薦型選抜では、調査書(内申点を含む)の影響が大きいですが、具体的に調査書のどの部分を評価するのか、出願基準はどうなっているかは、大学によって様々です。 ドリコムアイ.netでは、都道府県ごとの大学一覧が表示された上で、成績基準の列や備考欄で、調査書や評定平均がどのような位置付けにあるかを確認できます。 |
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一般選抜(旧一般入試)で調査書(内申点含む)が受験に影響を与える大学を見分ける方法
一部の大学に限られますが、一般選抜においても調査書(内申点含む)を重視する大学も存在します。以下の方法で、調査書(内申点)を重視する大学を確認できます。
- 検索エンジンにて、「志望大学名+募集要項」で検索
- 検索結果の中から、志望大学のHPをクリック
- 志望大学のHPに遷移し、最新の募集要項をクリック(PDFファイルの場合がほとんど)
- PDFを開き、「Ctrl」キー+「F」でワード検索窓を表示
- 「調査書」というワードで検索し、志望大学で調査書をどのように取り扱っているかを確認
- 検索エンジンにて、「調査書 点数化 大学」あるいは「地域名(東京など) 大学 調査書」などで検索
- 検索結果の複数の記事を確認し、調査書を重視している大学名を確認
- 記事の内容を鵜呑みにせず、気になる大学について、HPの募集要項を見に行く
- PDFを開き、「Ctrl」キー+「F」でワード検索窓を表示
- 「調査書」というワードで検索し、調査書をどのように取り扱っているかを確認
例えば、信州大学の募集要項では、調査書の取り扱いを以下のように記載しています。
今後は一般入試において調査書(内申点含む)の重要度が高まる可能性がある
前章では、大学入試における選抜形態のうち、学校推薦型選抜においては、調査書及び内申点が非常に重要である一方で、一般選抜や、総合型選抜においては、調査書や内申点の影響は限られるという点をお伝えしました。
しかしながら、文科省指導の下、中長期的に「高大接続改革」という教育改革が推進されており、入試制度は今後も変化していく可能性があります。特に、一般入試については、調査書の重要性が高まる可能性が高いです。
そもそも高大接続改革とは、以下のことをいいます。
- グローバル化の進展や人工知能技術をはじめとする技術革新などに伴い、社会構造も急速に、かつ大きく変革しており、予見の困難な時代の中で新たな価値を創造していく力を育てることが必要というのが、改革推進の背景にある
- 新たな価値を想像していく上では、①知識・技能だけでなく、②思考力・判断力・表現力、③主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度を育む教育に舵を切る必要がある
- そのために、高校の教育と大学の教育をそれぞれにおいて改革するのではなく、高校教育・大学教育・両者をつなぐ大学入試制度を一貫した思想のもとで改革するというもの
その中で、学力試験をメインとする一般選抜では、「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度」を図ることができないという問題点があるため、筆記試験に加え、調査書や志願者本人が記載する資料等の活用が重要であると促しています。
そのため、「一般選抜(旧:一般入試)の場合は調査書・内申点が影響するのは一部の大学のみ」では、2021年度の入試制度において、
- 調査書を点数化している大学は、国立・私立の全ての大学の2割程度
- 調査書を点数化している大学の中でも、国立大学の8割は、配点比率5%未満
とお伝えしましたが、今後は、調査書を点数化する大学の割合や、配点比率が一定程度高まっていく可能性が否定できないと言えるでしょう。
また、筑波大学など、コロナウイルスが蔓延する中、調査書の内容を合否に影響させるのは不公平が生じるとして、一般入試において調査書の点数化を見送っている大学も存在します。そのため、コロナウイルスの感染が収束した後に、一般入試における調査書の点数化を開始する大学が現れる可能性もあります。
そのため、一般選抜を考えている場合、各大学の募集要項をチェックするとともに、調査書(内申点を含む)の内容が悪くならないよう、最低限の努力は必要です。
学校推薦型選抜での受験をしない限り完璧な調査書(内申点含む)を目指す必要はない
ここまでで、「調査書や内申点は、大学入試においてどれくらい重要なの?」についてお伝えした内容は下記の通りです。
- 学校推薦型選抜においては調査書・内申点が非常に重要である
- 一般選抜や総合型選抜においては、一部の大学に限って調査書・内申点が重要である
- 一般選抜においては、今後調査書・内申点の重要性が増してくる可能性がある
以上からも、調査書や内申点が低くならないようにすることは重要であることがわかります。
だからといって、志望大学や選抜形態が決まっていない段階や、一般選抜や総合型選抜を検討している場合において、調査書及び内申点を過剰に意識する必要はありません。
なぜなら、
- 入試における影響度をふまえると、長期的には、調査書や内申点よりも、学力や思考力、忍耐強さを高めていくことがより重要
- その上では、学校の勉強だけでなく、部活動にせよ、課外活動にせよ、自分が熱中できることに全力を出すことも重要
- また、あくまで調査書や内申点は入試の評価項目の1つにすぎないため、最悪の場合、学力や課外活動の実績等、他の項目で挽回可能
以上の理由があるからです。
そのため、調査書や内申点を過剰に意識しすぎず、好きな勉強にせよ、部活動にせよ、課題活動にせよ、自身が熱中できることに全力を出すことも大切にしてください。
後で後悔しないために知っておくべき調査書の内容・評定(内申点)の仕組み
志望校が決まっていない段階では、調査書の内容を完璧にするための過剰な努力は必要ないものの、あらかじめ調査書にはどのようなことが記載され、評定(内申点)はどのように算出されるのかを把握することは重要です。
ここでは、調査書の中でも特に重要な、「評定(内申点)」の算出方法と注意点を5つ解説していきます。
評定(内申点)の算出方法
調査書の中で、評定(内申点)に関連するのは、以下の画像内に赤枠で囲っている、2章・3章・4章が該当します。
文字が小さくて見えづらい場合は、文部科学省「入学者選抜実施要項」より現時点で最新の調査書の様式をご確認ください。
それぞれの章では、以下のことが記載されます。
- 科目別の評定が、学年ごとに記載される
- 第1学年・第2学年については、1学期・2学期・3学期の評定の平均値が記載されるのに対し、第3学年については1学期の評定が記載
- 科目別の評定について、全学年の平均値が記載される
- 全体の学習成績の状況の箇所で、全科目の評定平均が記載される(算出方法は後述)
- 評定平均値を元に、学習成績の概評がA・B・C・D・Eの5段階で評価される。評定平均値が5.0〜4.3の場合1評価、4.2〜3.5の場合B評価、3.4〜2.7の場合C評価、2.6〜1.9の場合D評価、1.8以下の場合E評価となる
- 加えて、学生が所属する高校において、全体の生徒数のうち、A・B・C・D・Eの成績をそれぞれ何人ずつ割り当てているかが記載される
また、学校推薦型選抜において出願要件となることの多い「評定平均」の算出方法は以下の通りです。
大学入試においては、「評定平均」や「学習成績の概評(A・B・C・D・E)」が一定の基準以上であることが出願要件となっていることがあります。
意識しておくべき注意点4つ
評定(内申点)の仕組みを理解した上で、学生生活を送る中で意識しておきたい注意点を4つお伝えしていきます。
①高1の1学期から高3の1学期までの成績が対象であるため、高3から挽回することは難しい
評定平均は、高校1年生の1学期から高校3年生の1学期までの成績が対象になります。
そのため、高校3年生から挽回することは難しいということは頭の片隅に置いておくのがいいでしょう。
②学年ごとに評定が算出されるが、高校3年生の評定は1学期の成績だけで決まるため、注意が必要
評定は学年ごと・科目ごとに算出されます。高校1年・2年時には、1学期から3学期までの評定の平均であるため、テストで大失敗をしてしまっても他の学期で挽回ができます。
しかしながら、高校3年生の評定は1学期の成績だけで決まるため、そのタイミングで大きな失敗をしてしまうと、評定値を大きく下げてしまう結果となります。
そのため、高校3年時の1学期のテストは注意が必要であることを、頭の片隅に置いておくのがいいでしょう。
③評定平均は、全ての科目の評定を合計して、科目数で割るため、1つでも極端に評定が低い科目を作ってしまうと大きく下がる
評定平均は全ての科目の評定を合計して、科目数で割るため、1つでも極端に評定が低い科目があると、大きく点数が下がってしまいます。文系の学部で、理系科目の学力試験がないケースもありますが、だからといって理系科目をまじめに勉強しないと痛い目に遭う可能性があります。
評定平均を出願要件にしている大学・学部の場合、理系科目の評定が足を引っ張り、評定平均の出願要件を下回る事態になってしまう可能性があるからです。
そのため、1つでも極端に評定が低い科目を作らないように注意が必要です。
④大学によっては、全科目の評定平均だけでなく、学部に関連した科目の評定の最低基準を設けている場合がある
大学によっては全科目の評定平均だけでなく、学部に関連した科目の評定の最低基準を設けている場合があります。例えば英文学科の推薦入試で、英語の評定平均のボーダーラインを高く設定している場合があります
したがって、自分が進学したい学部がすでに明確である場合、それに関連する科目は特に力を入れる必要があります。
調査書(内申点を含む)を高めるためのポイント3選
調査書(内申点を含む)の仕組みを理解したところで、調査書の内容が低くならないようにするためには、どのようなことを意識して学生生活を送るのが良いか、イメージを具体的にしましょう。
調査書を良くするために、部活動の実績や、課外活動、資格等の取得も重要ではありますが、一番重要なのは、評定(内申点)の箇所です。なぜなら、選抜において調査書を重視する大学のうち、評定(内申点)以外の部分を評価項目としていたり、点数化している大学も存在しますが、評定値を出願要件としていたり、点数化している大学のほうが多いからです。
そして、評定(内申点)を高める上では、授業態度や課題への取り組み状況も大切ですが、定期テストでいい結果を残すことがより重要になってきます。
ここでは、定期テスト対策を中心として、調査書を良くするために抑えておきたいポイントを3つ厳選してお伝えします。
【評定を高めるポイント①】復習よりも予習を大切にし、余裕を持った試験対策
学生生活では、学校の授業だけでなく、部活動や、課外活動など、やらないといけないことがたくさんあり、忙しいですよね。
部活動の疲れが残ってしまい、授業中や帰宅後はどうしても眠くなってしまうため、授業や課題についていけず、試験や評定(内申点)が思うように伸びないという場合も多いのではないでしょうか。
試験でいい点数をとり、評定を高める上では、日常的に授業の予習も復習のいずれも行うのが理想ですが、もし時間が限られているのであれば、復習よりも予習を優先することが大切です。
なぜなら、
- 復習は知識を定着させる効果があるが、そもそも授業中の内容を十分理解できていない場合、授業で先生が話していることを十分に吸収しきれない(=重要なことの多くを聞き流してしまう)
- 一方で、予習をすることで、授業の内容への理解度が高まるため、授業中に先生が話していることが十分に理解でき、勉強が楽しくなる
- 授業中に授業の内容を理解しきっていれば、試験前に試験範囲のノートを軽く振り返るだけで、効率的に復習ができ、特に苦手な単元の復習や発展的な問題の対策に時間を割くことができる
ということもあります。時間が限られているのであれば、短い時間でも大丈夫ですので、予習を習慣にするようにしましょう。それにより、余裕を持った試験対策が可能となり、試験の点数ひいては評定を高くすることにつながっていきます。
予習のポイント | 予習をする上では、以下のポイントを意識すると、効果的です。
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【評定を高めるポイント②】授業後にわからないことを質問する
授業の内容で理解できないことがあれば、授業後に先生に質問するのがおすすめです。
なぜなら、
- わからないことを放置してしまうと、次の授業の内容も理解が追いつかず、授業についていけない悪循環となってしまい、結局のところ理解が追いつかないまま試験を迎えることになってしまう
- わからないことは、すぐ先生に質問することで、授業の内容への理解が深まり、余裕を持った最低限の試験対策で高得点を取ることが可能になる
- 先生に質問することで、「勉強熱心な生徒だ」という印象を与え、評定にいい影響を及ぼす
という理由があるからです。
そうはいっても、同級生の前で質問するのが恥ずかしかったり、質問をすることで「こんなこともわからないのか」と思われてしまうのを不安に感じるかもしれません。教室で質問するのが難しければ、職員室で先生に質問するのも良いでしょう。また、先生は、熱心に自分の話を聞いてくれる生徒に「教えたい」という思いを持っていることが多いでしょうから、質問をされるのは嬉しいはずで、不安に思うことはありません。
【評定以外の調査書項目を良くするポイント③】部活動や課外活動など、自分が好きで熱中できることにも全力を出す
ここまでで、学校の授業や試験対策の取り組み方をお伝えしましたが、それ以外にも部活動や課外活動に取り組むことも大切です。
というのも、
- 特に学校推薦型選抜や、総合型選抜において、調査書に記載された部活動や課外活動の実績、資格取得等を評価項目にしている大学が一定数あ
- 入試において、調査書における部活動や課外活動等の実績が直接的に評価されなかったとしても、部活動に全力を出すことで得られた粘り強さが入試において活かされるなど、間接的な形で、志望校合格に繋がっていく
という理由があるからです。ぜひ、学校の勉強だけでなく、自分が好きなことや熱中できることにも全力を出してみましょう。
まとめ
今回の記事では、大学入試において調査書(内申点を含む)が合否にどのような影響を及ぼすのか、選抜形態別に解説した上で、評定の仕組みや、評定(内申点)を高める上で抑えておきたいポイントをお伝えしました。
最後に本記事をまとめると、
◎大学入試には以下の3つの形態がある
- 一般選抜
- 総合型選抜
- 学校推薦型選抜
◎選抜形態ごとの調査書(内申点含む)の影響度
- 一般選抜:ほとんど影響がない
- 総合型選抜:あまり影響がない
- 学校推薦型選抜:重要
◎調査書(内申点含む)を過剰に意識する必要はないが、一般選抜であっても調査書(内申点)が重要なケースがあり、今後そのような大学が増える可能性があるため、どういう大学で重視されるか見分け方を理解しておくことが重要
◎意識しておくべき注意点
- 高1の1学期から高3の1学期までの成績が対象であるため、高3から挽回することは難しい
- 学年ごとに評定が算出されるが、高校3年生の評定は1学期の成績だけで決まるため、注意が必要
- 評定平均は、全ての科目の評定を合計して、科目数で割るため、1つでも極端に評定が低い科目を作ってしまうと大きく下がる
- 大学によっては、全科目の評定平均だけでなく、学部に関連した科目の評定の最低基準を設けている場合がある
◎調査書(内申点を含む)を高めるポイント3選
- 【評定を高めるポイント①】復習よりも予習を大切にし、余裕を持った試験対策
- 【評定を高めるポイント②】授業後にわからないことを質問する
- 【評定以外の調査書項目を良くするポイント】部活動や課外活動など、自分が好きで熱中できることにも全力を出す
大学入試に向けて、どのように高校生活を送るのが良いのか、あらかじめイメージをしておきましょう。

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